経営力向上計画の書き方

経営力向上計画の手引き

経営力向上計画の手引き等は中小企業庁のWEBサイトに掲載されています。

まずはダウンロードして、どのような手続が必要になるかを把握しましょう。

https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/kyoka/index.html

中小企業庁のWEBサイトに記載されている通り、制度が施行されて以来、多くの事業者様が認定をとられています。

平成28年7月1日に施行された「中小企業等経営強化法」に基づき、中小企業・小規模事業者・中堅企業等が策定する「経営力向上計画」について、平成31年2月28日現在、82,319件を認定しています。

引用元:中小企業庁WEBサイト「認定状況について」

申請書に記載する必要があること

経営力向上計画の申請書は本当にシンプルに出来ています。更に、計画書の記載方法も手引きに詳しく記載されています。

ただ、以下の様なことで戸惑われる事業者が多いようです。

  • 事業分野別指針のどこを参照して書けばよいか?
  • 労働生産性の計算はこれであっているか?

例えば、この様なことで迷われた場合は「よろず支援拠点」にご相談頂ければと思います。

事業分野別指針とは

事業分野別指針とは、事業分野を所管する省庁が事業分野ごとに生産性向上の方法等を示してくれています。

各分野ごとの情報を基に分析し作成されているので、この指針を上手く読みこなして良い計画作成を目指しましょう。

事業分野別指針を上手く読む方法について

認定がもらえる申請書の上手な書き方

よろず支援拠点の相談員と共に、自社の今後の経営を考えながら経営力向上の取組みを検討すれば実現性が高い計画となります。

フォームがシンプルだからといって自社のみで作成してしまうと勘違いや時間が掛かったりする可能性があります。

よくあるケースとして、「事業分野別指針」の事業分野を間違えて作成してしまったり、「経営力向上に関する取組内容」につき適切でないものを選択してしまう、ことです。現実と異なる計画をたててしまうととても残念です。

 

そして、現状を適切にとらえ今後の生産性向上が見込まれる合理的な内容で計画作成をすることが出来れば、金融機関等の関係者への説明資料としても効果を発揮します。

事業環境分析を参考に考える

実現性のある良い計画を作成するには、正しく現状分析をする必要があります。

そこで、中小企業庁の指針や自社の状況等を踏まえて一旦SWOT分析に落とし込み、現状分析をした後に経営力向上計画の申請書を作成する方法があります。

事業環境を分析する手法で最も一般的ななものとしてSWOT分析があります。これは、自社の外部環境、内部環境を分析する手法です。以下の図の様に4つのセグメントに情報をまとめて記入します。

  • 自社の強み(Strengths)
  • 自社の弱み(Weaknesses)
  • 今後のチャンス(Opportunities)
  • 今後の脅威(Threats)

SWOT分析のポイントは専門家の客観的視点を入れる事です。自分では、「強みだと思っていたことがそうではなかった」といった事は良くあります。

その為にも、SWOT分析をよろず支援拠点のような相談機関を活用して現状を適切に捉えたものにすることはお勧めです。

 

「経営力向上の目標及び経営力向上による経営の向上の程度を示す指標」の記載方法

以下は「製造業」の記入例ですが、製造業の場合は「事業分野別指針」に以下のいづれかを用いるように記載されています。

  • 労働生産性
  • 付加価値額
  • 売上高経常利益率

そして以下のサンプルでは、「労働生産性」を選択することが最も適切であると判断して選択しています。

どの指標を選択するのが良いかは、今後取り組んでいく「経営力向上の内容」によって異なります。

指標の選択や計算方法で悩まれた場合は東京都よろず支援拠点にご相談頂ければと思います。

労働生産性の計算式について

経営力向上計画で一番メジャーな計算式である労働生産性は、数値は高いほど経営状態がよいと判断されます。

この計算式の特徴は、分子に「人件費」「減価償却費」が入っている点です。本業で稼ぎだした利益に、報酬・給与や投資した費用分を加えています。

そのため、労働生産性が高まれば、会社の仕組みが良くなっていると判断出来きます。

この様な指標で自社の状況を定期的にウォッチし期間比較や同業他社との比較をしていく事が有効です。

※計算式では、分母の労働投入量に最もシンプルな労働者数を入れています。

 

経営力向上計画のメリット

経営力向上計画のメリットは、以下の様なものがあります。

  • 補助金の加点
  • 税金の優遇処置
  • 資金調達の公的制度活用
  • 他社から事業承継等を行った場合の支援処置 等

この中で、補助金の加点は平成30年度補正予算では、「小規模事業者持続化補助金」「ものづくり補助金」で既に加点されています。

 

税金の優遇処置について

税金の優遇処置については、法人税の優遇と固定資産税の優遇があります。

経営力向上計画では固定資産税の特例措置は平成31年3月31日をもって終了しました。

そこで、固定資産税は先端設備等導入計画で支援措置を受ける必要があります。支援制度の概要は以下の通りです。

  経営力向上計画 先端設備等導入計画
支援措置

 <法人税>

即時償却又は取得価額の10%の税額控除を選択適用

<固定資産税> 

固定資産税が3年間にわたってゼロ~1/2に軽減

期間  平成29年4月1日から令和3年3月31日まで  ~令和3年3月31日まで

経営力向上計画の「即時償却」と「10%税額控除」のどちらを選択する方が有利かは、企業様の状況により異なります。

一般的な損得勘定で考えると税金が10%減った方が結果的に得だと思われますが、単年度で100%減価償却し次の投資に進める短期のキャッシュを重視する場合等もありますので一概にはいえません。

支援措置を確実に受けるために

経営力向上計画の認定が取得できたとしても、必ずしも支援処置が受けられるとは限りません。

設備の取得時期や決算月によっては申請書を急いで作成し申請する必要があります。

まずは情報を整理して計画的に進めていく事が重要です。

03-6205-4728