三井不動産のワークスタイリングを調べていると、評判の良さと料金の高さが同時に出てきて判断に迷うはずです。先に、いちばん重要な前提をお伝えします。
ワークスタイリングは法人専用で、個人事業主やフリーランスは契約できません。公式FAQも「法人専用のシェアオフィスとなっておりますので、個人利用はできかねます」と明記しています。
ただし、そこには続きがあります。同じFAQは「法人設立をご検討の方は、1拠点使い放題プラン(BASE)をご契約いただけます」とも書いています。BASEは個室なしでも法人登記ができるプランで、拠点によっては月40,000円から使えます。これから会社を作る人にとっては、実は入口が開いています。
この記事では、公式が公開している数字と条件をもとに、誰が使えて、実際にいくらかかるのかを整理します。
- 個人事業主・フリーランスは契約できないという前提と、法人設立予定者への例外
- 月40,000円から登記できるBASEプランの中身と、FLEXとの違い
- SHAREの落とし穴=登録管理料の下限が月5万円であること
- 全国約600拠点・導入約1,400社という規模の実態
- 他社(WeWork・Regus・ZXY)と比べて三井不動産を選ぶ理由
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ワークスタイリングの評判・口コミ|数字で見る実態
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 導入企業 | 約1,400社 |
| 全国拠点数 | 約600拠点 |
| 会員数 | 約33万人 |
| ワークスタイリングを推奨する利用者 | 90.8% |
| 幸せな働き方を実現できている利用者 | 76.9% |
※2025年に実施されたワークスタイリング利用者アンケートによる(公式サイト掲載)
良い評判|移動時間の削減とセキュリティ
評価されている点は、大きく3つに整理できます。
ひとつめが移動時間の削減です。全国約600拠点という展開により、外出先で空き時間ができたときに最寄りの拠点へすぐ入れます。カフェを探して歩き回る時間、いったん帰社する時間が消えるため、実質的に社員の可処分時間が増えます。
ふたつめがセキュリティです。ワークスタイリングは業界初となる5年連続での最高レベル(トリプルスター)のセキュリティ認証を取得しています(公式ニュース・2026年5月)。設備面でも次のものが揃っています。
- クルーによる有人管理
- セキュリティカメラによる警備
- スマートフォンを活用した入退出管理
- Wi-Fiの暗号化
- 電話ブース・会議用セキュリティカーテン
- サウンドマスキング(背景音で会話を聞き取りにくくする仕組み)
- 防災備蓄品
3つめが有人対応です。無人のシェアオフィスが増えるなかで、多くの拠点にスタッフ(クルー)が常駐しています。取引先を招いた打ち合わせでも受付があり、備品やWi-Fiのトラブルにもその場で対応してもらえます。
悪い評判|「便利すぎて使いすぎる」というコストの問題
従量課金プラン(SHARE)は10分単位で課金されるため、社員が自由に使える状態にしておくと請求額が読めなくなります。「便利すぎて使いすぎると請求額に驚く」という指摘は、この構造から出てきます。
もうひとつが人気拠点の予約競争です。東京駅周辺など需要の集中するエリアでは、個室や会議室が埋まりやすくなります。
そして最大の制約が、冒頭に書いた個人利用の不可です。
【検証】よく見かける記述と、公式情報の照合
| よく見かける記述 | 公式情報(2026年8月時点) | 判定 |
|---|---|---|
| 全国約150拠点 | 全国約600拠点 | 誤り |
| プランはSHARE・FLEX・SOLOの3つ | 現在は SHARE・FLEX・BASE の3プラン | 古い |
| 導入企業約1,300社 | 約1,400社 | 更新済み |
| 個人事業主・フリーランスは利用不可 | 公式FAQが「個人利用はできかねます」と明記 | そのとおり |
| 法人登記ができる | FLEXとBASEのみ。SHAREでは登記不可 | プランによる |
| 従量課金だから使った分だけ | SHAREは別途登録管理料(下限5万円/月)が発生 | 要注意 |
ワークスタイリングの基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 運営 | 三井不動産 |
| 拠点数 | 全国約600拠点(JRエキナカのSTATION WORKも利用可) |
| 導入企業 | 約1,400社/会員 約33万人 |
| 契約対象 | 法人のみ(個人利用は不可。法人設立予定者はBASEを契約可) |
| プラン | SHARE(従量課金)/FLEX(専有スペース)/BASE(1拠点使い放題) |
| 法人登記 | FLEXとBASEのみ可(SHAREは不可) |
| 最低利用人数 | 1名から |
| 営業時間 | 平日8:00〜21:00(一部拠点は土日祝10:00〜18:00) |
| ドロップイン | 不可(会員専用) |
| セキュリティ | 業界初、5年連続で最高レベル(トリプルスター)認証 |
| 問い合わせ | 0120-351-720(平日9:00〜12:00/13:00〜17:30) |
料金プランは3つ|登記できるのはFLEXとBASEだけ
| 項目 | SHARE(従量課金) | FLEX(専有スペース) | BASE(1拠点使い放題) |
|---|---|---|---|
| 法人登記 | ✕ | ○ | ○ |
| 専用個室 | ✕ | ○ | ✕ |
| 荷物の受け取り | ✕ | ○(メールボックスサイズのみ) | ○ |
| 契約できる拠点 | 全拠点 | 都内の旗艦拠点 全11拠点 | 六本木・八重洲・豊洲・横浜など 全19拠点 |
| 利用できる拠点 | 全拠点 | 契約拠点+全拠点は従量課金 | 契約拠点+全拠点は従量課金 |
| 月額 | 10分290円/人〜+登録管理料(下限5万円) | 85,000〜165,000円/月席 | 30,000〜90,000円/月席 |
| 保証金 | ー | 原則2ヵ月分 | 原則2ヵ月分 |
| 事務手数料 | ー | 5,000円/人 | 5,000円/人 |
| 会議室(4名用) | 600円〜/時間+従量課金 | 2,400円〜/時間 | 4,200円〜/時間 |
※金額はすべて税抜/公式サイトの2025年10月時点の掲載内容
SHARE|「使った分だけ」ではない点に注意
つまり利用者が数名しかいなくても、毎月最低5万円は発生します。「使わなければ0円」ではありません。初期費用は不要なので導入のハードルは低いのですが、最低ラインを5万円と見積もったうえで判断してください。
登録管理料は「100名まで一律5万円」という構造
| 月の利用人数 | 人数×500円 | 実際の登録管理料 |
|---|---|---|
| 10名 | 5,000円 | 50,000円(下限が適用) |
| 50名 | 25,000円 | 50,000円(下限が適用) |
| 100名 | 50,000円 | 50,000円 |
| 200名 | 100,000円 | 100,000円 |
実際にいくらかかるか(試算)
ケース1|社員5名が月2回、1回2時間ずつ利用
入室料:290円 × 12単位(2時間)× 2回 × 5名 = 34,800円
登録管理料:5名×500円=2,500円 → 下限適用で 50,000円
合計 84,800円/月(うち実利用分は34,800円)
ケース2|社員10名が月4回、1回3時間ずつ利用
入室料:290円 × 18単位(3時間)× 4回 × 10名 = 208,800円
登録管理料:下限適用で 50,000円
合計 258,800円/月
SHAREは登記ができず、荷物の受け取りもできません。本社が別にあり、外出や出張時のスポット利用として使うプランだと理解するのが正確です。
FLEX|登記+専用個室が必要ならこれ
都内の旗艦拠点(六本木・八重洲など全11拠点)で、専有スペースを持てるプランです。1席から契約でき、企業の成長に合わせて増席できます。月額は85,000〜165,000円/月席です。
- オフィス家具(デスク・チェア・キャビネット・ゴミ箱)
- 内線電話(受付とFLEXスペース間)
- 高セキュリティWi-Fi(ベストエフォート1Gタイプ)
- 電気代・水道代・時間内空調費(平日8:00〜18:00)
- 清掃サービス
- コーヒー・紅茶・お菓子などのリフレッシュメント
- パントリー・電話ブース・喫煙室
- 郵送・宅配便の受け取り(平日9:00〜17:00)
- 契約拠点内の複合機(プリント・コピーは白黒もカラーも無料、スキャンは全拠点で無料)
- サインプレート(社名の掲出)
- 契約拠点のSHAREエリア(オープンスペース)の利用
- SHAREエリアとFLEXエリア会議室の無料利用枠
BASE|月3万円から登記できる新プラン
公式のプラン比較ページでは30,000〜90,000円/月席とされており、FLEXの85,000円〜と比べて入口が大きく下がります。対応拠点は六本木・八重洲といった旗艦拠点に加え、豊洲・横浜・武蔵小杉・大阪・名古屋など全19拠点です。
会議室や個室、他拠点の利用は従量課金になります。
公式はBASEを「起業家向けのコワーキングプラン」と位置づけ、「あのランドマークビルを拠点に。個室なしで登記可能な新プラン」と打ち出しています。ハイグレードビルの信用力を法人登記に使いたい企業にとっては、現実的な水準の選択肢です。
BASEの拠点別の料金一覧(全19拠点)
| 拠点 | 所在 | 会議室・個室 | 基本定額料金 |
|---|---|---|---|
| 東京ミッドタウン八重洲 | 八重洲セントラルタワー 7F(東京駅直結) | 会議室21・個室45 | 90,000円/月 |
| 東京ミッドタウン(六本木) | ミッドタウン・タワー 18F | 会議室7・個室16 | 90,000円/月 |
| 東京ミッドタウン日比谷 | 日比谷三井タワー 12F | 会議室12・個室6 | 90,000円/月 |
| 日本橋三井タワー | 日本橋三井タワー 6F | 会議室14・個室24 | 80,000円/月 |
| 大手町 | Otemachi Oneタワー 6F | 会議室14・個室28 | 80,000円/月 |
| 霞が関ビルディング | 霞が関ビルディング 36F | 会議室12・個室21 | 80,000円/月 |
| 渋谷 | 渋谷サクラステージ 2F | 会議室7・個室24 | 80,000円/月 |
| 品川 | NBF品川タワー 5F・6F | 会議室10・個室18 | 60,000円/月 |
| 新宿三井ビルディング | 新宿三井ビルディング 11F | 会議室11・個室26 | 60,000円/月 |
| 汐留シティセンター | 汐留シティセンター 5F | 会議室15・個室16 | 60,000円/月 |
| 後楽園 | 文京ガーデンゲートタワー 19F | 会議室3・個室10 | 50,000円/月 |
| 豊洲 | 豊洲センタービル 3F | 会議室5・個室29 | 50,000円/月 |
| 横浜東口 | 横浜三井ビルディング 27F | 会議室3・個室13 | 50,000円/月 |
| 赤坂見附 | 赤坂中川ビルディング 4F | 会議室3・個室8 | 50,000円/月 |
| 大阪本町 | 御堂筋三井ビルディング 1F | 会議室9・個室6 | 50,000円/月 |
| 神保町 | 神保町三井ビルディング 3F | 会議室5・個室6 | 40,000円/月 |
| ららテラス武蔵小杉店 | ららテラス武蔵小杉 4F | 会議室3・個室11 | 40,000円/月 |
| 名古屋 | 名古屋三井ビルディング北館 13F | 会議室7・個室15 | 40,000円/月 |
| 飯田橋 | 飯田橋グラン・ブルーム 2F・9F | 会議室3・個室30 | 105,000円/月 |
※公式のBASE専用ページに掲載されている基本定額料金
個人事業主・フリーランスは使えるのか
法人専用のシェアオフィスとなっておりますので、個人利用はできかねます。法人設立をご検討の方は、【1拠点使い放題プラン(BASE)】をご契約いただけます。
とはいえ、個人事業主のまま使いたい、副業の住所が欲しい、という目的には応えられません。その場合は法人専用ではないバーチャルオフィスを検討することになります。



メリット|何にお金を払っているのか
1|全国約600拠点という移動効率
首都圏を中心に全国約600拠点、その多くがターミナル駅直結または徒歩数分のハイグレードビルにあります。JRのエキナカに展開する個室ブース型のSTATION WORKも利用できます。
外回りの多い営業組織では、移動と待ち時間がそのまま人件費として消えています。拠点網はこのロスを削るための投資です。
2|情報漏洩リスクへの設備投資
業界初となる5年連続でのトリプルスター認証、サウンドマスキング、会議用セキュリティカーテン、契約法人限定という運用。「何かあってからでは遅い」タイプのリスクに、設備で先回りしているのがこのサービスの性格です。
3|有人コンシェルジュとゲスト対応
クルーが常駐し、来客対応をしてもらえます。ゲスト(社外の人)はSHAREのオープンスペースと会議室に限り、事前登録のうえで招けます。取引先を呼べる場所として使えるのは、三井不動産のオフィスビル運営のノウハウがある部分です。
4|プランを企業のフェーズで切り替えられる
登記が必要になったらBASE、個室が必要になったらFLEX、拠点をスポットで使いたいならSHARE。成長段階に合わせて選び直せる構造になっています。
5|採用と定着への効果
働く場所の質は、採用時の訴求にも社員の定着にもつながります。公式の利用者アンケートで「幸せな働き方を実現できている」が76.9%という数字が出ているのは、この文脈で読む値です。
デメリットと契約前の注意点
1|個人では契約できない
前述のとおりです。法人であること(または法人設立を検討していること)が入口の条件です。
2|SHAREは最低でも月5万円かかる
3|使いすぎのコントロールが必要
従量課金である以上、社内の運用ルールがないと請求が膨らみます。誰がどの拠点をどれだけ使ってよいかを決めてから導入するのが前提です。
4|人気拠点は予約が取りにくい
東京駅周辺をはじめ需要の集中するエリアでは、個室・会議室が埋まりやすくなります。
5|FLEXとBASEには保証金と事務手数料がかかる
初期費用として保証金(月額利用料の2ヵ月分)と事務手数料5,000円/人が必要です。敷金や入居工事は不要ですが、無料ではありません。
6|ドロップインはできない
会員専用のため、契約せずに単発で使うことはできません。まず内覧か問い合わせから入ることになります。
7|FLEXの荷物受け取りにはサイズ制限がある
公式の比較表では、FLEXの荷物受け取りはメールボックスサイズのみで小包などは不可と注記されています。大きな荷物を受け取る前提なら、事前に確認が必要です。
他社シェアオフィスとの比較
WeWork|「交流」か「実務集中」か
WeWorkはコミュニティとネットワーキングを前面に出す設計で、スタートアップや外資系企業の利用が多いのが特徴です。対してワークスタイリングは静かに実務をこなす環境に寄っています。社内の情報を扱う時間が長い組織なら後者が合います。
Regus(リージャス)|グローバルか国内密度か
Regusは世界規模の拠点網が強みです。海外拠点を頻繁に使うならRegus、国内の移動効率を上げたいならワークスタイリングという切り分けになります。
ZXY(ジザイ)|コスト重視か品質重視か
ZXYは低コストで拠点数を確保する方向のサービスです。ワークスタイリングは三井不動産のビル品質・有人対応・セキュリティ認証に費用をかけています。予算を優先するか、取引先を呼べる場所の質を優先するかで選択が分かれます。
導入までの流れと審査
資料請求・内覧の申し込み
公式サイトのフォームから資料請求または内覧を申し込みます。電話(0120-351-720/平日9:00〜12:00・13:00〜17:30)でも相談できます。
ヒアリングとプランの選定
利用人数、登記の要否、個室の要否をもとにSHARE・FLEX・BASEを選びます。登記が必要ならFLEXかBASEになります。
審査・お申し込み
法人としての実態確認を含む審査があります。法人設立を検討中の場合はBASEでの契約を相談します。
契約・アカウント発行
FLEXとBASEは保証金(月額2ヵ月分)と事務手数料(5,000円/人)を支払い、利用開始となります。
こんな企業におすすめ
向いている企業・人
- ハイグレードビルの住所で法人登記して信用力を上げたい企業(FLEX・BASE)
- 個室は不要だが登記したい企業(BASE・拠点により月40,000円〜)
- これから法人を設立する人(BASEで契約可能)
- 外回りや出張が多く、移動ロスを削りたい企業(SHARE)
- 情報漏洩リスクに設備で対処したい企業
- 取引先を招ける場所が必要な企業
- オフィスの固定費を変動費に切り替えたい企業
向いていない企業・人
- 個人事業主・フリーランス(法人専用のため契約不可)
- 月5万円未満で収めたい少人数の利用(SHAREは登録管理料の下限が5万円)
- 住所だけが欲しい人(バーチャルオフィスのほうが桁違いに安い)
- 契約せずに単発で使いたい人(ドロップイン不可)
- 大きな荷物を頻繁に受け取る必要がある企業
- 地方の拠点で契約したい企業(FLEX・BASEの契約拠点は都市部に限られる)
よくある質問
まとめ|「登記が要るか」と「人数×利用頻度」で決まる
最後に整理します。
ワークスタイリングは三井不動産が運営する法人向けのシェアオフィスで、全国約600拠点、導入企業約1,400社、会員約33万人という規模を持ちます。利用者アンケートでは推奨意向90.8%と高い評価が出ており、業界初の5年連続トリプルスター認証というセキュリティの裏づけもあります。
判断の軸は2つだけです。登記が必要かどうか(必要ならFLEXかBASE、不要ならSHARE)、そして利用人数と頻度(少人数のスポット利用ならSHAREの下限5万円が重い)。この2つを先に決めれば、プランは自動的に絞れます。
住所だけが目的なら、バーチャルオフィスのほうが桁違いに安く済みます。ワークスタイリングに払っているのは住所代ではなく、拠点網・セキュリティ・有人対応の代金です。そこに価値を感じるかどうかで決めてください。
当サイトでは「バーチャルオフィスのレビュー記事」をご用意しています。気になるサービス名をクリック・タップすると、解説記事が表示されます。
バーチャルオフィスの基礎知識や、おすすめのサービス・選び方を知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください!

